日本舞台医学会学術集会

2025.03.09

奈良で行われた、第11回 日本舞台医学会学術集会に参加させていただきました。

こんなにたくさんの医師が、舞台パフォーマーの活動を支えようと活動してくださっていること、自分が演奏活動をした頃は、全く知りませんでした。
以前には、「音楽家医学研究会」にも参加させていただいたことがありますが、舞台や芸術に携わる人々に寄り添い、理解しようとする医療従事者がいらっしゃることに、ホッと心が解けるような思いがします。

奈良春日野国際フォーラム甍

今回の学会では、整形外科の医師が多い中、耳鼻咽喉科医の院長は「声のパフォーマー」を多く診ている医師として招待され、シンポジウムで発表を行いました。その内容は盛りだくさん(早口で喋る院長は珍しいので面白いです。笑)。音声医療・臨床の最先端をゆく院長ならではの情報公開に立ち会うことできることは、本当に有り難いことでした。

さて、そもそも声のクリニック赤坂には、どれくらいのパフォーマーが受診されるのでしょう。
学会でも発表された、そのパーセンテージについて触れてみたいと思います。

来院数が一番多いのは、「プロ歌手」です。2024年の実績では、47%。
セミプロをプラスすると、来院数の半分以上は、歌手であることがわかります。

歌唱以外の音声表現者(俳優、声優、アナウンサー、ナレーター等)は、11%。
歌手と合わせますと、70%以上の患者様が音声表現者ということになります。

クリニックのロゴは、開院当初から”comprehensive care for vocal performers”と下部に入れて作成してもらいましたが、ロゴに偽りなしといった状況は、実は初年度から続いています。
院長に、クリニックに信頼を寄せていただき、本当にありがとうございます。

ちなみに、来院数の延べ人数とその割合を比較しますと、通院回数が多いのは、やはりプロ歌手の皆さん。そして、前述の「歌唱以外の音声表現者」さんたちです。
そこから推察されることは、本業・生業としているからこそ不調が切実な問題になる、また、コンディション保持やケアに心砕いている、ということかもしれません。

日常生活レベルでは問題ならない程度の声の不調でも、声の表現を職業にしている人達にとっては、死活問題。これからも、さまざまな症状に対し適切な対応ができますよう、より良いクリニックづくりを目指したいと思います。

若草山
代表・セラピストのブログ

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